平成３０年度９回目となります「森づくり講座」が、２月１６日（土）、受講生２１名の参加のもと開催されました。

　第１部では、「生物多様性危機の現状と森の外来生物」と題して、中村實講師より、今から５０年前生きものが満ちあふれていた豊かな時代から、人間の活動や開発などで生きものの姿が消えつつある現在の自然の姿についてパワーポイントで説明を受け、改めて生物多様性の危機の現状とその役割や大切さを知ることができました。また、近年増え続けている外来生物が在来種や生態系におよぼす影響について学び、生物環境の保全の重要性を再認識しました。

　第２部では、中村 實講師と江見所長により、「生きものの冬越し」をテーマに、厳しい冬を乗り越え春を待つ生きものの様子について講義を受け、そのあと現地での実習で、植物のロゼット（光をより多く受けるため葉を地に接して放射状の形を呈したもの）、葉痕（ようこん：葉が落ちたあと幹や枝に残る形）や冬芽など冬越しの生きものを観察し、ユズリハやセンダン、オニグルミなどの動物の顔に似た葉痕や、自然の条件をたくみに活かしたロゼットの形など動物の不思議な面白さや生命力の強さなどについて学びました。